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第113話
俺の粘膜が、襞が、細胞の隅々までもが、歓喜の声をあげて 翔の灼熱を受け入れる。
「あああーーーーーっ」
怒張したそれは、俺の中にめり込むように入っていき、ドクドクと脈打っているのがわかった。
「智、俺を受け取れっ…」
少しずつ動き始めた翔は、蕾の寸前まで引き抜くと、一気にまた中へ戻る という抽挿を繰り返し、そのあまりの快感に俺は女のような嬌声をあげさせられた。
翔は、俺の感じるところを角度や速度を変えて執拗に責め続ける。
この上なく恥ずかしい声も、この姿も、翔にだけなら見せられる。
触れ合う素肌が熱い。絡まる吐息がさらなる熱を生む。
触れたところから溶けていきそうで、俺は思わず手を伸ばし翔を捕まえようとした。
それに気付いた翔はにっこりと笑い、俺の手を掴むと、そのスピードを早めていった。
俺の中で一段と嵩を増した怒張は、ごりごりと俺の中を剥り取りながら奥へ奥へと進んでいく。
「あっ、はぁん、ああっ、あっ、あっ」
何も考えられない。気持ちイイ……もっと、もっと打ち付けて、孕んでしまうくらいに奥へ出して………
今までにないくらい翔の切っ先が奥へ入った瞬間、俺の目の前は真っ白になって、全身に電気が走ったように痙攣し、二人同時に果てた。
「翔…愛してる…」
掠れた声で口に出すと、落ちてくる瞼の先に満面の笑顔で微笑む翔が見えた。
「智、愛してるよ。」
途切れていく意識の中、強く抱きしめる翔の匂いを感じながらもう一度ささやいた。
「愛してる」
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