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第171話
「え、新婚家庭にお邪魔していいんですか?
じゃあ、その時に料理教えてもらえますね。」
とうれしそうに笑った。
「「ちょっと確認します。」」
お互いの相手へ連絡するための俺達の言葉がハモった。
苦笑いしながら『今電話してもいいか?』と打ち込んで送信。
と同時に、またお互いの携帯が鳴り響く。
「「はい。」」
これまた同時で笑いをこらえながら電話に出ると、
「さーとーしぃー…」
なんだか涙声の翔。
「なんだよ、どうしたんだ?」
「智がいなくて力が出ない…」
お前はア◯パ◯マ◯かっ!
「はいはい。あとでな。
なぁ、今週の金曜の夜って空いてる?
ほら、前に課長が言ってた、結婚式を挙げたばかりのうちの会社の西條君、今ここにいるんだけど、詳しいこと教えてもらいたいからさ、うちにご夫夫 招待したいんだ。
なんか美味いもの作ってくれないか?」
「結婚式っ!?
…大丈夫!夜なら空いてる!!
はい!喜んで!!任せといてくれ。腕によりを掛けて美味いもん用意するよ。
好き嫌い聞いといてくれ。
それと
料理も飲み物もこっちで準備するから、気を遣わないで遊びに来て下さいって伝えてくれ。
智…愛してるよ。」
「… …はいはい。じゃあよろしくな。」
結婚式と聞いて、きっとハイテンションになってるんだろう。『はい、喜んで!』ってどこかの居酒屋かよ。
はあはあ息を切らして思いっ切り尻尾を振りまくる駄犬の姿が目に浮かんだ。
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