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第436話
あぁ、何言ってんだろ。完全に理性の箍 が外れている。
臆面もなく恥ずかしいセリフが口から漏れ出している。
翔はチッと舌打ちをして笑った。
「俺をキュン死させる気?お前、ハンパなく無自覚な殺人犯だな。
じゃあ一緒に入るか?」
「それはヤダ。今日は別々に。初夜の花嫁は恥じらうものだろ?」
「くっくっくっ。わかった。先に入ってくるよ。
参ったな…智のかわいさがグレードアップしてる。
俺はすぐに上がるから、できるだけ早くしろよ。」
待ち切れないからな…と言い残し、内風呂へと向かって行った。
残された俺は慌てて部屋へ移動し、遙さんがくれた包みを開けてみた。
うっわーーーーーーっ!!
声を出さずに叫ぶ!開けてびっくり。なんと白いレースのビキニタイプの下着が!
『ダンナさんに喜んでもらえるもの』
うっ、確かにそうだ…喜ぶよ…翔、絶対食いついてきそう。
遙さんのウインクと訳ありげな笑顔の意味がやっとわかった。
実は俺も、こんなのネットで買おうかと迷ったんだ。翔が喜ぶかなって。でも勇気がなくて結局買わなかったんだよ。
さすが遙さん、どっちの気持ちもわかってらっしゃる!
すっげぇ恥ずかしいけど…今日だけ、今日だけ身につけよう。翔のために…
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