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秋の日の夜に
「父さん!おかえり」
「おぅ。陽向。ただいま」
「いつ帰ったの?」
「今朝帰ってきたよ。母さんはまた仕事で帰りは明日かな。いつも寂しい思いさせてごめんね」
「寂しくないよ!だって毎日母さんはテレビで見るし必ず空いたら連絡くれるから。父さんだってアトリエいけばいれてくれるでしょ?それにもう俺中学生だよ?心配しすぎ」
「ごめんごめん。つい…ね?何かあればすぐ言えよ?」
「うん!!あ!じゃあさ!久しぶりに遥ちゃんとこ行きたい!!」
「はははっ。遥よりさくらとかえでに会いたいんだろ?」
「ちっ…違うよ!!隅田家に行きたいの」
陽向は元気で優しい子に育ってくれた。
今はもう中学1年生。少し年上の幼馴染みでもある隅田の子供たちを慕っている。
さくらは元からのスタイルと顔でうちでもモデルをお願いしたこともある。
中性的な見た目で男女問わず人気がある。まさに名前の如く桜のように多くの人から愛されている。
かえでは少し大人しめではあるがしっかりもの。楓の名の如く遠慮しがちだしあまりわがままは言わない。所謂手のかからない子供だった。
今は教師になるため勉強を頑張っている。伊澄のことを尊敬していて同じように生徒たちに慕われる信頼されるような人になりたいと言っていた
かえではどちらかというと伊澄に似ている
「陽向はどっちが好き?さくら?かえで?」
「だから違うって!!そんなんじゃないもん。さくらもかえでも俺にとっては大好きなお兄ちゃんたちなの!」
「ふふっ。そっか。これから遥に連絡してみるから待ってて」
これは陽向とさくらとかえでのお話。
小さな恋の形
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