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そんなある日 33
「そろそろ行くね。父さん、母さん。元気で」
「また、すぐ会えるよ。またね。陽向。さくら、かえで」
「うん。じゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃい」
最低限の荷物だけ持って俺たちは旅立った。
俺たちのことを誰も知らない異国の地へ。
ずっと…3人で歩いていく。
どんな困難があってもみんなで乗り越えていく。
「ひな、かえで」
「ん?」
「迎えに来てくれてありがとう…これからも…宜しくね」
「こちらこそ。あ!そうだ!」
新しい三人の新しい家で小さな箱を取り出す。そこにはお揃いのプラチナのリングが収まっている。
「さくら。かえで。貰ってくれる?俺と結婚してください!」
さくらとかえでが良く似た柔らかい笑顔で笑い頷いてくれた。
「ありがとう…」
「俺からはこれ…」
「俺は…これ…」
3人でプレゼントを送り合いながら抱き締め一緒に微笑んだ
これからもずっと側に…
あの日離れてしまった手をもう一度繋ぐことが出来た。
やっぱり。俺は3人がいい。
離れてしまってたくさん涙したし苦しんだ。
やっと…やっと…3人で一緒に笑えるんだ…
愛してる…ずっと…
fin.
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