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新たな旅路 10

「じゃあ蘇芳は立野の隣に」 よりにもよって何で隣なんだよ…最悪… 「はい」 だから…誰だよ… 「うわぁ…あいつとやりてぇ…」 ゲスな会話が繰り広げられているのを本人は聞こえてないのか悠々と歩いてきた 「…よろしくね。立野くん」 は?逆に気持ち悪い…こんな大人しいこいつなんて… 1日無事に学校を終える。無事に迎えられたことにホッとした 「撫子。またな」 「うん。またね」 部活がある果林は早々に荷物をもって駆けていった。 休み時間中みんなに囲まれていた美陸は今も囲まれている。 取り敢えず足早にそこをあとに… 「ごめんね!今日立野くんと約束してるの。だからまた今度ね?」 突如言われた言葉にゆっくり振り返る。 「ね?立野くん」 あぁ…逃げる口実にしたいのね… 「僕との約束は今度でいいよ。じゃあね」 だれが助けてやるものか… 「だって。ねぇみーくん一緒に遊ぼう」 ははっ…ざまぁ… 北叟笑んでその場を立ち去った 今日は図書室に行って少し勉強をして帰るつもりだった。僕は寮生なので閉館ギリギリまでここにいれる 「喉乾いた…」 図書館裏の人気のない自販機に向かうと声が聞こえた 「やめてっ…やだ…」 「いいじゃん。お綺麗な顔してるんだから経験済みでしょ」 胸糞悪い会話が聞こえてくる。ここの自販機の数メートル先には今はもう使われていない倉庫があって如何わしいことをするのには打って付けの場所。 何度か出くわしたこともある。今回は…声からして無理矢理っぽい…どうにかしてあげないと… 「誰かそこにいるんですか?大丈夫ですか?」

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