670 / 690
新たな旅路 48
確かに一度媒体に出れば暫くは大騒ぎするだろう。でも長くても10日位すれば他に追いかけることができて忘れられて行く…
「それとね。みーくんとのことも書いちゃえば?交際相手がなんやらとか先にいっておけば状況も状況だし叩かれる可能性もあるけどそれってどこでも出演オファーこなくなるってことでしょ?ってことは出る前に消えれるじゃない?逆に働いたらごめんね」
「わかりました。美陸…どう?」
「うん。俺もそのつもりだった。なーちゃんがいいならって。かなり叩かれる可能性高いけど平気?」
「そう思って凜さんにも両親にも話した」
「俺もだよ」
「しばらく立野は大変かも」
「うちも。でも大丈夫って言ってくれたから」
「んならそろそろインタビューいっくよぉ!」
「あの…今さらだけど…麗人さんて…」
「れーくんは HSNの息子さん」
HSNといえばうちの叔父の会社。その息子?そんなの知らない
「ふふっ…撫子は覚えてないよね。俺ねまだ撫子が生まれたばかりの時海外に養子に出されてるから。海外支社の代表になかなか子供ができなくて。気に入られちゃってね。俺もその人たち好きだったから自ら進んでいったんだよぉ。流人(るうと)は知ってるでしょ?」
「流さんはわかります。」
「流人とは二卵性の双子だから似てないんだよね。俺がね母さんにお願いしたの。俺は他所の子になるんだから伝えないでって。優しい撫子はきっと父たちを軽蔑しちゃうからって。今でも連絡とってるしあったりするんだよ。んでみーくんとはみーくんが少しだけ海外に住んでいたときに知り合ったの。んで俺の両親亡くなったの。事故でね。んで帰国したのそれが一年くらい前かな?でくーちゃんに拾ってもらったの。俺ね向こうでマスコミ関係の仕事しててそのまま活かせた。で編集長にってなったんだけどさっきも言った通りこんな見た目だから嘗められちゃう」
「そうだったんですね。」
「ちなみにくーちゃんは俺の恋人!」
「こら。麗人。それいらない情報」
「いいの。俺がね言いたかったの」
「そういうとこ…なずなさんにそっくりだね」
「でしょ?俺まんまなずちゃんだからね」
そうか…みたことある気がしたのはなずなさんに似てたから…
なずなさんは体が弱く最近は入退院を繰り返してなかなか会うことがなかったからすぐにはわからなかった…
「なずなさん体調はどうですか?」
「今は落ち着いてるよぉ。会話もできるし相変わらず美人だし」
「そうなんですね」
「なずちゃんは撫子気にいってたから今の姿見せたくないんだよね。いつも扉前で拒絶されちゃうでしょ?」
「はい…」
「なずちゃんなりのプライドあるからそれは許してあげてね。退院してきたら会いにおいでね。なずちゃんねnaoをいつも聞いてるよ。元気になれるんだって」
「少しでも役に立てているのであれば良かった…」
なずなさんは忙しい両親の代わりによく面倒を見てくれてた…それはもう本当の親のように…
だから…入院してすぐに会いに行ったのにずっと会ってくれてない…
「なずちゃんの気持ちも察してあげて?ね?撫子」
言い方は柔らかいけれど反論を許さない声色に大人しく頷いた
「さてと、改めて…」
そしてインタビューが始まり世間に出た
ともだちにシェアしよう!