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第86話

翌日、来夏公開となる映画の撮影の打ち合わせに行く。 「おはようございます。相馬さん」 「おはようございます。またよろしくお願いします」 つい3日前にあったばかりの稀城がやって来た。最近は稀城出演のものは必ず声がかかるようになっていた 「この間はありがとうございました。俺、関山さん苦手で…」 周りに聞こえないよう話す 「そうじゃないかと思いました。関山さん何か仕掛けてくるかと思って駆けつけてみましたがまさか翌日にあんなデタラメな報道流すほどとは…」 「稀城さんは関山さんに好意は無いんですか?あの人共演者キラーって話ですけど…」 「俺、長く付き合っている奴がいるんで全く興味なかったです…実は俺もゲイなんです…」 「そうなんですね。知らなかった…」 「まぁグループの中じゃエロ担当ですからね。遊び人てレッテルが貼られてた方が都合がいいんです」 「あの日はあの後大丈夫でしたか?」 「あからさまに態度変えられましたよ。あの人興味ない人には冷たいんです。そこが堪らないという人が殆どですけどね」 「あんなのどこがいいんだろ…俺には理解不能です…」 「相馬さんの彼氏さんかなりの美人ですもんね。あんなの比べ物にならないくらい」 「そうなんですよ。なのに二股交際とか…ないわぁ…」 「どうするんですか?」 「事務所としてはノーコメントで行きますけど朝陽さんが何かするかも?」 「そういやArkは華陵院の傘下でしたっけ?」 「ですね。でも朝陽さん自身はノータッチのはずなんですけどねぇ」 話もそこそこに打ち合わせが始まる。周りは皆何か言いたそうだったが敢えて気付いていないことにした

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