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第179話

朝陽side すっかり冷え切った十夜に暖かい飲み物を渡す 「電話してくれれば良かったのに。こんなに冷えて」 「連絡先わかんなくなっちゃって」 「何があったの?」 「お前には話届いてないんだな。美那が死んだ」 「えっ…どう言うこと?何で美那が」 美那はは十夜の恋人で来月結婚式を控えていた。僕にも招待状が届いていて久しぶりの再会に浮き足立っていた矢先の出来事だった 「なんで…この間電話で話したときは元気だったのに」 「独身最後の旅行で海外に行っていたんだけど…強姦に襲われて…見るも無残な姿で海に捨てられてたらしい…持ち物や衣服は全て持ち去られていた。一緒に行った友人たちはみんな無事でちょっと外の風に当たると行って出て行ったのが最後だったらしい。お前は仕事が忙しそうだったからなかなか連絡ができなかった」 「そんな…」 「もうどうしていいかわからない…」 「十夜…」 こんなに長い付き合いなのにこんな時は何もできない自分に腹が立つが何もできなかった 「取り敢えず今日は泊まっていきな」 「ん…」 十夜を風呂に入れその間せいくんにメールをした。十夜の状況を。返事はすぐには帰ってこないのはわかっていたけれど せいくんの服を貸しベッドで休んでもらう。 「朝陽…」 十夜が腕を掴んでくる。 「ここにいて」 そういうと僕をベットへ引き摺り込み抱きすくめた 「十夜…苦しい…」 「…」 十夜からは何の返事もない。そのまま眠ってしまったようだった。 十夜の腕から逃れることはできずそのまま休むことになった 誰かと一緒に寝ることなんてこれまでなかったため変に胸がなった。 お酒も入り疲れていたためいつのまにか眠っていた

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