今日は久しぶりに隅田に会う 隅田は大学を出た後すぐ伊澄と籍を入れ子供も産まれていた 数年前までは女性しか妊娠、出産は出来なかったが同性婚が認められ、その後男性でも子供が産めるようになる新薬が開発されていた。 「久しぶりー相変わらずイケメンだねぇ」 「お前も相変わらずだな」 「それ誉めてる」 「さぁ？」 「ちょっ…なにそれ」 「先生は元気？」 「うん。今、妊娠中で大変だけど仕事行ってるよ。一人目は俺が産んだから今度は自分がって注意深く過ごしてる」 「そっか」 「で？大丈夫なの？」 「朝陽さんのこと？元気な姿がテレビで観れてるから大丈夫。色気半端ないから毎度当てられるけど…」 「まだ？」 「うん。俺一生朝陽さんのこと好きでいると思う…簡単に忘れられたら良いんだけどねぇ…」 「そっか」 「そーいや宮部たちどうしてるか知ってる？」 「連絡してないの？」 「なかなか忙しくてね」 「この間たまたま見かけたけど元気そうだったよ。望月の色気が駄々漏れで宮部心配してた」 望月は結局凛ちゃんとカイの押しに負け現在はモデル活動をしている。 宮部は望月とは真逆のお堅い仕事に就いたそうだ。 人に見られる仕事である望月がそうなるのは必然だ。 「望月元々可愛かったしな…宮部も苦労するわな」 その後も色々な話をして別れた 大きく手を振る隅田はあの頃と変わらない人懐っこい笑顔で去っていった。 背を向けた俺を振り返り心配そうに見詰めていたことに俺は気付かない