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第314話
それから数日後朝陽さんは連ドラの撮影に入った
出演者の中に例の事務所の大物俳優がいた
何か起こるのは明白だ
その撮影中の朝陽さんは誰も気づいていないが確かに疲れが溜まっていっていた
俺だけが気付ける些細な違い…
気になり声を掛けるが朝陽さんは大丈夫としか言わない
そして最終日。珍しく朝陽さんから声をかけてくれた
「せいくん。今日撮影最終日でおそらく打ち上げがあるんだけど、もし日付が変わっても僕から連絡がなければやって欲しいことがあるんだ」
「はい」
「華陵院に行ってUSBとってきてもらってそのまま宮部くんに渡して欲しい。家の者が今色々な証拠を集めてくれてるから行けばすぐにわかる。それと彩芽さんに連絡してくれる?」
宮部は表向きは会社員という肩書きだが実は特殊捜査官をしている
宮部が動けば組織が動く。それだけ宮部は実績を上げている
その後もいくつか話をされ朝陽さんを見送り仕事に向かった
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