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大切な人 6

「天音ちゃーん!初めまして。彩芽です。やーっと会えたぁー!ずーっと会いたかったのよ」 「あ…どうも」 和海が夢中になるのも頷ける。本当に綺麗で危うくて… この子は撮られるために生まれた子だ…そう思わずにはいられない。 この子が表舞台にたたないなんて勿体な過ぎる 「傷見せてくれる?」 思ったよりも大きな深い傷…でもこれなら…私なら… 「…そうね…任せて」 メイクを施しカメラ写りを確認する 「ちょっとカメラテストさせて …うん。これなら大丈夫そう。カメラマンは誰?出来れば蘇芳くんがいいけど。このブランド蘇芳くんだよね?」 和海は天音ちゃんに会ってから天音ちゃんに一番よく似合う服を作りたいと言っていた。 昔から自分の服は自分で作る人だった。 自分によく似合うものを彼は良く知っていた。 私も何度も作ってもらったことはある。要望に全て答えてくれ想像以上のものを作り上げてきてくれた だからすぐにこれが和海のものだとわかった。磁器人形のような天音ちゃんによく似合うものだった。 「よく、わかりましたね」 「解るわよ…蘇芳くんとは前から知り合いだし。服作りたいって言ってたのも聞いてたし」 ここまで夢中にさせるなんて羨ましいけれど天音ちゃんだったら納得できた。 天音ちゃんの表情から和海のこと本気で思ってくれているとわかったから やっと失恋できた。伝えられなくてモヤモヤしていた心が軽くなった

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