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灯火 35

夕燈さんを抱き心が暖かくなった気がした… 「十夜…」 「はい」 「…何でもない」 「ねぇ…夕燈さん…もう一度抱き締めていい?」 「いいよ」 「好き…」 「十夜…なんか…恥ずかしい…」 「俺もです。キスしていい?」 「いちいち聞くなよ…」 夕燈さんからしてくれたキスは甘くて…すぐ離れて言った唇が寂しい… 「まだ足りない…」 何度も繰り返される夕燈さんの甘い誘惑…目を潤ませながら上目遣いで見てくる表情が妖艶だった 「十夜…もう一回…抱いて?」 「体に触りますよ。今日は休みましょう」 「いや…だって…やっと気持ちが通じ会えたのに…眠るなんて勿体無い…」 「…明日は遠出やめて1日家にいましょうか。だからまた明日。明日は1日離しませんから。ねっ?」 「…わかった…抱き締めて眠って?」 「いつもしてるでしょ」 「言いたかったんだよ」 「かわい…」 「五月蝿い…」 体は限界だったのだろう。抱き締めるとすぐに寝息が聞こえた… 俺も幸せな気持ちのまますぐに眠りに落ちていた…

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