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僕らの間 20
「嶺…落ち着いた?」
「ん…」
「メイク落ちちゃったね…」
「ん…」
「嶺?」
「ん」
「大丈夫?」
「ん」
「嶺?嶺?」
「…」
「寝ちゃった…重い…」
泣き疲れて眠ったらしい。目を覚ましたら保健室だった
愛斗は筋肉とかついていないし細いにも関わらず意外に力が強い。
目を開けると愛斗の顔があって優しく微笑んだ
「おはよ。嶺」
「愛斗が運んでくれたの?」
「うん。」
「ごめん」
「いいよ」
「望月!!大丈夫か?」
「宮部すごいな…お前よりかなりでかい望月を姫抱きして一人で運んだんだもんな」
「宮部さ手伝おうとしたら嶺にさわるな!!って拒否ったんだ」
わらわらとまだ女装姿のクラスメイトたちが保健室へ集まる。みんな心配してくれたんだな…
「だって俺の嶺だもん」
「こらぁ!!ここは集会場じゃねぇぞ。早く教室戻れ」
「うわっ綺麗な顔で怒んないでよ。伊澄せんせ」
「すっごい迫力だから」
「うるさい。早く戻りなさい」
「はぁい」
「ったく…望月大丈夫?寝不足か?ちゃんと寝ろよ。宮部もゆっくり寝させてやれよな」
「はい。嶺。みんながもう帰っていいって荷物持ってきてくれたから帰ろ?」
「でも…眠たかっただけだし…片付け…」
「いいから。着替えて帰ろ。」
「すっごい荷物…持つよ」
「ありがとう」
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