「いつ誰が来るかもわからない状況って興奮した…」 「愛斗の…バカ…」 「泣かないでよ…ごめん…嶺…」 「俺も…お前に…触りたかったのに…酷い…」 「ごめん…ごめんね…嶺…だって…俺…」 「…っ…愛斗…本当に俺のこと好き？」 「え？」 「だって…俺の話…いつも聞いてくれない」 こんなこと言いたくなかった…でも…愛斗の欲望のままにいつも流されて抱かれて…愛斗のしたいようにさせてた俺がいけないとは思う…でも…抱かれる度俺の気持ちなんて置いていかれてる気がして苦しかった…どんなに具合悪くても気分が乗らなくても愛斗は強引に迫ってくるから…だから… 「嶺…」 「愛斗は…俺とやりたいだけ？俺のことちゃんと見てる？俺の体だけが好きなの？何で…何で…いつも…」 「嶺…嶺…違うよ…違う…嶺は…いつも優しいから…俺…不安で…嶺は俺にずっと片想いだったって…言ってたから…付き合いだしてやっぱり違うって思われてたら…って思うと…怖くて…やってる最中はずっと俺と繋がってるから俺のものだって…ちゃんと俺のところにいるって安心できるから…だから…ごめん…体だけとかあり得ない…俺はお前のこと…お前自身のことが好き。お前が好きなんだ」 「っ…ほんと？…」 「当たり前でしょ？だから嶺が他の人に笑いかけるとモヤモヤするし…触られると汚れたなにかが這い上がってくるし…自分でも引くくらい嫉妬する…」 「愛斗…もう無理矢理しない？」 「…うん。」 「何？今の間…」 「いや…あの…」 「もう…いい…」 俺は服を整え立ち上がる。愛斗に背を向け教室を後にした… 「嶺！！待って！！」 愛斗が背中にしがみつく 「…嶺…やだ…ごめん…行かないでよ…」 「だって…愛斗は…」 「違う…だって無理矢理の方がお前の声可愛いんだもん…」 「え？」 「可愛いからやめられないかもしれなくて」 「愛斗…最低」 「だって…いつもカッコいい嶺があんな声出すことなんて俺以外知らないから…だから嬉しくて…」 「でも…無理矢理はやだ…ちゃんと愛斗のこと見たい…愛斗を触りたい…愛斗のこと好きだから…お互いちゃんと気持ち通わせて繋がりたい…たまにはデートとかしたい…たまには何もしないで愛斗とゆっくりしたい…具合が悪ければ無理なんてしたくない…無理はさせたくない…無理矢理はいやだよ…愛斗…」 「わかった…わかったから…泣かないで…」 「ん…」 小さな愛斗の肩に顔を埋めてひたすら泣いた 「嶺…ごめんね」 「ん…」 「嶺。大好き」 「ん…」 「嶺は？好き？」 「好き…大好き…」 「良かった…呆れてない？幻滅してない？」 「ん…」 「嶺…好きだよ…」