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揺れる 19
「せいくん」
「はい」
「隅田くんと稀城さんに連絡とれる?」
「とれますよ」
「嘉納さんにお礼の連絡がしたい」
「そうですね。連絡取ってみますね」
せいくんに連絡をしてもらいみんなを自宅に招くことにした
珍しくLuna e soleが揃って休みだったのでみんなに来てもらった。隅田くんは仕事で来れなかったけど今度会う日を決めた。
食事は手分けして準備をしているとせいくんのスマホが鳴った
「もしもし。ちょっと待って下さいね…朝陽さん。稀城の奥さんも一緒でいい?」
「それは構わないよ」
名前だけはよく聞いていた。とてもかわいらしい人らしい
それから数時間後
「こんにちは。俺たちまですいません」
リーダーの桜庭くんが深々とお辞儀をする。
それを真似て他のみんなもお辞儀をした。
メンバーの隣でおどおどとしている小柄な彼が稀城くんの奥さんなんだろう
「お久しぶりです。相馬さん。こいつが俺の妻で海都です」
「あ!あの…!!はじめまして…俺まですいません」
「可愛らしい人ですね」
「実は海都も今妊娠していて予定日が華陵院さんと近いんですよ。よければ仲良くしてやってください」
「はい。こちらこそ。よろしくお願いします」
同い年の子を持つママ友はいなかったからとても嬉しい。
「朝陽さん。お久しぶりです」
「望悠さんお久しぶりですね」
望悠さんとは以前ドラマで兄弟役をした。僕と望悠さんは雰囲気が似ているみたいで一時本当の兄弟なんじゃないかと疑惑もあがっていた。
見た目は柔らかい感じだけどとてもしっかりした頼りになる人だ
「朝陽さん。お体は大丈夫なのですか?」
久住さんに問われる
「大丈夫です。久住さんはお怪我はもういいのですか?」
久住さんはどこか十夜に似ていてクールな美形。先日熱狂的なファンの人に押し倒されてしまい骨折していた
「もうほぼ完治なんです。事務所が心配しちゃって」
「あまり無理なさらないで下さいね」
「ありがとうございます」
そして今日一番会いたかった人。
「嘉納さん。今日は来てくださってありがとうございます。あのときは本当に助かりました。あなたのお陰で無事に帰宅できました。あなたがいなければどうなっていたことか…本当にありがとうございます」
「いいえ。お役に立てて良かったです」
入院していたことは回りには伝えていなかったから彼らも知らない。余計な心配はさせたくない
「今日は気持ちばかりですがゆっくりしていって下さいね」
始めはなんとなく緊張感のある食卓だったけど皆お酒が進むにつれて楽しそうに過ごしてくれていた。
それがとても嬉しかった。
賑やかなみんなを見つめながら寛いでいると隣に海都さんが座った
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