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第81話
「そこ……っ、なんか、変だっ……」
「変?どんな風に?」
「そんなの、わかん、ないっ……ぁっ、あっ、やだっ」
「随分敏感なんだな。こういうことをするのは初めてか」
「あっ、あたりまえだろっ、あぁっ、も、やっ」
雷太の指先が胸の粒に軽く触れながら円を描くようにして優しく捏ねる。
そこからじわじわとくすぐったいような、しかしそれだけではない気持ちよさが下へと広がっていく。
胸の先を指先で弄られ、ぴくぴくと身体を揺らしながら与えられる感覚に耐えていると、長耳の根本に歯を当てられた。
カリッと甘噛みされたのだろう。雪が「ひゃんっ」と高い声を上げた。
「いやらしい身体だな」
「らいたが……触るから……」
いやらしい身体と言われ、快感に流されている自分は確かにそうなのかもしれないと思う。
こうして雷太に触れられているだけで、気持ちよくて眩暈を起こしそうだった。
雪は我慢できず、下肢で張り詰めた熱の塊を雷太の太ももに押し付けた。
「らいた……、らいた……」
「あまり煽るな。俺は草食とは違う。箍が外れてしまったらお前を泣かせてしまうかもしれない」
「でも、もう、触りたい……っ、ここ、擦って」
じっと見詰めていた雷太の顔もいつしか上気し、額にはうっすら汗が浮かんでいる。
うすく開いた唇の隙間からいつもより伸びた鋭い牙が見える。興奮の証だ。
雷太は雪を欲情の眼差しで見詰め、チッと舌打ちした。
「まさかこんなに牙も爪も伸びるとは思わなかった。傷つけないよう気を付ける。いや、絶対に傷つけない」
雷太は自分に言い聞かせるかのようにそう言って、雪のハーフパンツに手をかけた。
雷太が爪を気にしているのがわかる。きっと爪が肌に傷をつけないように慎重になっているのだ。
「自分で脱ぐよ……」
雪は雷太の手をやんわりと押し退け、自分でハーフパンツと下着を性器の見える位置までずり下ろした。
白い肌が露わになり、張り詰めたものがふるんと揺れた。
それを見て雷太がゴクリと喉を鳴らす。
やっぱり雷太は自分に興奮している。それはそういう目で自分を見ているということじゃないのだろうか。
淡い期待がどんどん膨らむ。
自分にもっと興奮して、欲情して、熱い眼差しを向ければいい。
雪は下腹を覆い隠すシャツの裾を握りゆっくり上へと持ち上げた。
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