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第47話
結局、髪と体の洗い合いをし、入浴に一時間以上かかってしまい――途中でいろいろエッチなことをしたせいもあるが――二人は少々のぼせ気味になってしまった。
歯磨きを済ませて、月野とひなたがセミダブルのベッドへ体を投げ出したときには、もう十一時半だった。
ひなたはベッドの上にペタンと座り、ヘッドボードへもたれる格好で上半身を起こしている月野を見つめた。
「月野さん、誕生日の最後のお願い」
「ん? なに?」
「オレ、月野さんと一つになりたい……」
「……ひなた……」
「なんでも言うこと聞いてくれるって言ったよね? ……それに別にムチャなお願いでもないよ?」
「…………」
月野が少し困惑していると、ひなたが抱きついてきた。
「月野さん、オレ今日で十八歳なんだよ。もう結婚だってできる年なんだから。だから……」
すがるような瞳で月野を見つめてくるひなた。
綺麗で一途な瞳……。
月野の中で理性の糸が切れようとしていた。
ひなたの体を強く抱きしめ返すと、少し掠れる声で聞いた。
「後悔しないか? ひなた」
「するわけないよ……! オレは月野さんが好きで、もうどうにかなっちゃいそうなんだもん……」
「……オレは一生、おまえのことを縛り付けて離さないぞ?」
「縛り付けて、一生離さないで欲しい、月野さん」
「ひなた……」
月野はひなたをベッドへ押し倒し、性急な動作で彼のパジャマを下着ごとすべて剥ぎ取る。
そして自分もまた、身に着けているものすべてを脱ぎ去ってしまうと、ひなたのうえに伸し掛かっていった。
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