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01.
「たすくー帰るでしょ?」
「…あぁ」
俺は向井祐 。健全な高校二年生。
そして毎度毎度俺を呼びに来るのが、香田憬 。同じく高校2年生。
俺と憬は中学からの腐れ縁みたいなもんで、大体いつもセットで一緒にいることが多かった。
でも少し前、憬に彼女が出来てお互いあまり話すこともなくなった。別にお互いなんとなく一緒にいただけだったから、それはそれでよかったんだ。
ただ、それからしばらくしてその彼女と別れたとかで憬が俺のところへ戻って来た。
多分その頃から俺達は少しずつ崩れていったんだと思う。
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