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第37話

翌日、やはり体が重い。 それに頭も痛い。 「大丈夫か希一?」 「ごめん……起きれそうに無い……」 「飯も入んねぇか?」 「ごめん………」 動くとめまいもするし食べ物も喉通らなさそう。 「陽介、学校遅れるから行って?」 「いや、お前が心配だし俺も休むよ。」 「それはダメ!! お願いだから行って? 俺は寝てれば大丈夫だから……」 心配だが自分も休めばまた彼は気を使うだろうし自分のせいでと自己嫌悪に陥ってしまいそうでそれはそれで心配になる。 「……分かった。 じゃあ昼休みまた来るから。 ここにお粥あるから食べれそうなら食べろよ?」 「うん、ありがとう。」 仕方無く希一を置いて登校する。 教室に行くと希一の事を色々聞かれた。 今日はどうして休みなのか。 本当に九条一族の人間なのか…… 全く、面倒ったらありゃしない。 昼休みのなると急いで教室を出て寮へと向かう。 一応保健医の先生が様子を見に来てくれるようだから大丈夫だとは思うがやっぱり心配なものは心配だ。 「あれ君、確か陽介君?」 すると聞き覚えのある声に呼び止められた。

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