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第65話

駐車場に行くと棗が車の前に立って待っていた 「棗!!」 「希一様、お帰りなさいませ」 優しい笑顔で迎えてくれた棗 陽介の存在に気付き会釈をする 「えと、彼は村瀬陽介君 同じクラスで同じ部屋なんだ いつも助けてくれて何でもやってくれてる」 「そうでしたか 希一様と仲良くしてくださっているようで ありがとうございます」 「いえ別に……」 少し照れた様子で陽介が挨拶する 「じゃあ希一、またな」 「うん、またね」 別れの挨拶をして希一は車に乗り込んだ 車の中からも名残惜しそうに手を振る そして車が走りだし見えなくなるまでずっと手を振っていた 「いいご友人が出来たようですね」 「うん、凄く良くしてくれるんだ 他にも仲良くしてくれる人いるし心配しなくても大丈夫だよ」 「そうですか ならその事をご両親に一番に伝えてあげてください とても心配なさってたので」 そうして久しぶりに我が家へ帰ってきた 「ただいま」

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