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第76話

「何故、βと偽ってるの?」 「…………っ」 冷や汗を流しながらも答えはしない 「答えようか? それに希一様が知ったらどんな反応をするか……」 その言葉に陽介は激しく反応し 雫の胸ぐらを掴んだ 「希一には言うな!! 殺すぞ!!」 物騒な言葉を口にする陽介だが 彼の目は本気と言うような目だ そんな脅しのような態度にも冷静な雫 呆れたように溜め息をついた 「まぁいいけど、このまま黙ってて 希一様の為になるのか もう少し考えた方がいいよ?」 「…………」 陽介は目を伏せゆっくりと手を離した 「取り乱してしまいすみませんでした」 丁寧にお辞儀をして謝罪した 「いいよ、俺も深く突っ込みすぎた」 お互い反省しこの場はなんとか収まって 部屋のドアが開いて碧が出てきた

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