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37 入社二年目1月。

またしてもあっという間に年を越し、今年度も残すところ3ヶ月となってしまった。 あの研修から2週間が過ぎたわけだが… 二人の様子はさほど変わっていないようだ。 もし付き合ったりしたら雰囲気変わるよな? 俺は勝手にそう考える。 プラス思考、プラス思考… 俺は天野さんに相談した際に約束をした。 自分の気持ちを伝えて失恋するまで勝手に落ち込まないこと。 そして、絶対に諦めないこと。 男相手にこんなに真剣になるなんて… 自分でもビックリだよ。 『先輩!!準備手伝いましょうか?』 『おう!!サンキュ。』 今日は恒例の新年会で、今年は幹事を任されてしまった。 みんなよりも早く会社を出て居酒屋に向かう。 『先輩、幹事一人って大変ですよね。』 『ほんとだよ。なんで一人なんだろうな。』 準備も片付けも一人でしないといけないと思っていた分、城田が来てくれて助かった。 『早く準備しちゃいましょ!!』 そう言いながら城田がテキパキと動く。 いい後輩を持ったものだ…としみじみ思った。 『山崎〜準備進んでるか〜?』 そう言いながら天野さんが入ってきて、そのあとから続々とみんながやってくる。 『お前の隣、うまく小宮さんにしとけよ。』 耳元でコソッと言われた。 あっ… 幹事だからこそ使えるその特権を無駄にするところだった。 天野さん、やっぱりあなたは天使、いや、神様だよ… そう思いながら心の中で感謝する。 みんなを決まった席に誘導すると、俺も席に着いた。 隣には小宮さん。 あぁ…なんかドキドキする。

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