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番外編1 入社四年目3月、新婚旅行編。
『山崎、和食と洋食どっちにする?』
『えっと…機内食食べるほど遠出したことないんで…悩みますね…。じゃぁ…洋食で。』
『よし。じゃぁ、俺和食頼むからはんぶんこしよう。』
そう言いながら小宮さんがCAさんに注文する。
やっぱ小宮さん優しい…
俺の自慢の彼氏です…。
同性結婚について色々調べた。
日本人同士の場合、日本ではまだ同性結婚は認められていないので外国に行っても結婚はできないとのこと。
もし本当に結婚したいのであれば、同性結婚を認めている国を選び、どちらかが国籍を移さなければならないらしい。
当然のことながら俺たちにはそんなことできないので、今回の旅行は俺たちなりの新婚旅行というわけだ。
行き先は、どうせなら同性愛が認められている国に行こうということでフランスにした。
初めてのヨーロッパでドキドキしているのと、同性愛が認められているということは堂々と小宮さんとイチャイチャできるということへの喜びがすごい。
俺、若干テンション高め。
『うまぁ!!機内食ってこんなに美味しいんですね!!』
『山崎、お前ほんと美味しそうに食べるよなぁ。』
「可愛い…」と耳元で囁かれ真っ赤になる。
なんでこんなとこでそういうこと言うかなぁ…と、すごく恥ずかしいながらも喜んでいる自分がいて…。
『うわぁ!!なんか可愛い!!』
ヨーロッパの上空。
結構着陸も近いのか機体が少し低くなり、なんとなしに窓の外を覗くとたくさんの家が見える。
小さくておもちゃみたいだ。
『どれどれ?』
そう言いながら小宮さんが俺に覆い被さり窓の外を見る。
『あっ!!ほんとだ。』
ち…近い…
いつも一緒にいるのにいつまで経っても慣れない。
耳元に触れる小宮さんの吐息にドキドキする。
『山崎?耳真っ赤だけど?』
『こ…これは別に…』
『あんまり誘うなよ。』
そう言いながら笑う小宮さんに釘付け。
ボンッ!!と音を立てて頭から湯気が出そうになった。
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