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番外編6 入社四年目3月、新婚旅行編。〜小宮side〜
隣で気持ち良さそうに眠る山崎のおでこにキスをして、ベッドを抜け出した。
同姓の結婚がこんなにも難しいものだとは思わなかった。
海外に行けば簡単に結婚できると思っていた自分が恥ずかしい。
男女なら紙一枚で簡単にくっついたり離れたりできるのに、同性だとどちらかが国籍を変えないといけないなんて…
日本は遅れている。
もちろんのことながら、今の俺たちにはそんなことはできないので形だけの結婚式を挙げた。
山崎はすごく嬉しそうで、あの笑顔は忘れられない。
山崎と付き合うと決めた時、俺の中での決心は決まっていた。
一生一緒にいると決めたのだ。
それは山崎も了承してくれた。
だから俺は、二人の付き合いを隠して生きて行こうとは思わない。
山崎はいい友達を持ったと思う。
俺たちのことを話して理解してもらったのだ。
俺も、頑張らないといけないな…と思った。
友達や、会社の人。
もちろん家族にだって認めてもらいたい。
最初は軽蔑されるかもしれないけど、いつか必ず認めてもらって、山崎と幸せに暮らしたい。
この新婚旅行から帰ったら、家族に話そうと思う。
きっと戸惑うだろう。
だけど、30を越えた一人の男が遊びで今男と付き合っているなんて思わないはずだ。
俺は、家族を信じて話をする。
もちろん山崎の家族にだって認めてもらいたい。
冷蔵庫に入れておいた水を飲み、またベッドへと戻る。
もう一度山崎のおでこにキスをして、眠りについたのだった。
新婚旅行編end
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