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「相変わらず、朱美さんの総一郎さんいびりは凄まじいね………」
返り討ちにあいたくない蒼汰はそう言って、しんみりと語る日高に相槌を打つ。
「って!日高くんが晴信さんといまだに別れないのってそう言うことなの?」
「?」
なんのことか直ぐに解らなかった日高は首を傾げた。
「ほら、朱美さんのソレだよ?」
「あ~あ、ゴメン。まったく、考えもしてなかった」
一目惚れしやすい晴信はこの際置いといて、日高がどうして晴信がイイのか、いまだに解っていなかったのだ。
光佐に甘える日高はいまだ健在で、蒼汰としては早く別れて欲しいモノだった。
「え?じゃ、なんでまだ付き合ってんの?」
「……………っ!!」
蒼汰には言っていないが、日高が晴信とまだ付き合っている理由はひとつだ。真っ赤になる日高は慌てる。
「………そ、蒼汰には関係ないでしょう!!」
そりゃ、毎日気持ちよく啼かされてるなんて口が裂けても言えないだろう。そして、初めて抱かれれたときのことを思い出して更に顔が真っ赤になった。
そう、もう晴信でしか気持ちよくなれないくらい日高は晴信のテクに溺れてしまっている。
蒼汰にこう言うことを言っても解らないだろうが、身体の相性は大事だ。
好き合っていても身体が満足しないとストレスは溜まる一方なのだ。
だが、蒼汰もこの半年で大人に成長した。にやりと笑ってこう言う。
「なら、一回だけ抱かせてよ?」
「な、なんで?」
「僕と晴信さん、どっちが上手いか試そうって言ってんの?」
「嫌だよ、そんなの」
「僕の方が上手いかも知れないよ?」
「な、どうして、そんな自信が湧くんだよ?男は抱いたことないよね?」
「ないけど、テクはあると思うよ?セックスが原因で別れたことないから♪」
「………!!!」
日高は一気に慌てだす。コレは本気だ、と。そうして。
「嫌、絶対に嫌っ!!蒼汰とは絶対に寝たくないっ!!」
蒼い昊が広がる下で日高の絶大な叫びが轟いたのは言うまでもないだろう。
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