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「───…………本当、最初聞いたときはソレは驚いたけど、こうして見ているとお似合いのカップルよね♪」
お盆の帰省に合わせて実家に訪れていた朱美の言葉に、総一郎は苦い顔を向けた。
「………ああ、確かに日高くんは実によくできたコなんだが………」
「あら、また光佐さんとなにかあったの?」
思い当たる節を何度か見ている朱美は心配そうに首を傾げた。
自分を落ち着けるタメに深呼吸をして、総一郎は口を開く。
「手合いがある度に晴信と別れたかと聞いてくるんだ。もし別れたなら、蒼汰を推すようにと何度もな………」
キッチンで洗い物をしている晴信と日高に視線を向けると、総一郎は複雑な気分で溜め息をひとつ漏らした。ああしていると、本当に似合いのカップルである。
総一郎は手合いがある度に光佐に相手をしろとグチグチと言っていたことを恥ながら、コレからはそう言う愚痴は言わないように心がけるようにしようと思うのだった。
迷惑を被ってからそう思うのは遅いかもしれないが、気づかない儘よりかは幾分マシだ。
随分性格が丸くなってきたモンだなと思いながら、総一郎は朱美をみた。
「初孫はお前に任せた」
腕を組んでそう言う総一郎に、朱美は任せなさいと微笑んだ。
「そうね、日高くんみたいにお祖父ちゃん大好きっコに育てて上げるわ♪」
突然矛先を向けられた日高は、ぎょっとした顔をした。
「えっ!でも、オレみたいに育ったら光佐さんラブになってしまいますよ?」
「あら、ソレは大変ね♪お父さん」
無邪気に笑う朱美に、総一郎はびっしと音を立てて固まってしまった。
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