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第3話

俺の中での確認事項は以上です。 そして目の前の状況に戻るわけなんだけど…… 「ここって、誰が開けてくれるの?」 聳え立つ門の前に立ってどれくらい経ったんだろう。1時間?30分?普通に考えると真ん中から開くよね。どこかにある監視カメラか門番さんが俺を見付けて案内してくれるよね? もしかして、俺の考えって普通じゃないとか…は!まさかBのL小説でよくある力技で門を登るのが金持ち学園では普通……? 最初の試練やつ? それより、もうすぐ叔父のいる理事長室に着いてないといけない時間なんだけど。 一向に扉の開く気配はないしひ弱なただの腐男子にこの門は開けられないし登れない。 実際には右に門番に繋がるチャイムがあるのだが、玲音は気付いていなかったのだ。 なす術もなく項垂れていれば、彼の後ろから透き通る風のよう揺れる笑い声が聞こえた。 振り向いた先には、肩を揺らし楽しそうに笑う人がいた。 「きれい……」 太陽の日を浴びて甘々とはちみつ色に輝く鎖骨までの髪を揺らし、ふっとこちらを向いた同じ色の瞳に白く西洋人形みたいな肌もキラキラの陽を纏っている体も、何もかも綺麗だった。 2歩3歩と近くに寄られると身長も自分より高くて見上げた。 そうしたって綺麗さに変わりはなくて、全てが揃ったその人は本当に王子様みたいで……いや、本物の王子様なのだろう。

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