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第11話
「ふふ。帰っちゃって、寂しそうですね?玲音君も、もしかして西埜君に惚れました?」
「え!?」
俺が反応する前に雅さんが叫んだんだけど……
台詞取らないでもらっていい?今この状況が寂しいんだけど、雅さん。
「え、いやだって!玲音はまだここに来たばかりなんだぞ!?もうここに染まるなんて冗談はよしてくれ!」
「いえ、分かりませよ?こちらにいらっしゃる以前から対象はそうなのかも知れません」
「止めてくれーーー!いや、待てよ。てことはもしかすると私は玲音に『僕、雅さんのお嫁さんになる!』と言ってもらえるのドゥぎゃっ!待て!私は今、どうして叩かれたんだ??それも2人同時に!」
ねぇ、何故だい??
しつこく聞いてくるけど彰さんにどうぞ掛けて下さい。コーヒーは飲めますか?って尋ねられたからそっちに飲めます、砂糖も下さい!答えて大人しく待つことにした。
「私の部屋で私を無視しないでくれええ!」
「……あ」
「彰!冗談が過ぎたか――」
「どうぞ、玲音君。熱いので気をつけてくださいね」
「あっ、はい!」
雅さんの声が聞こえていないのか華麗に言葉を重ねた。あ。すごい勢いで雅さんが凹んでる…
でもコーヒーカップは2つ。きっと俺と雅さん用。それをテーブルに置いて、漸くくるっと体を回してにこりと雅さんに微笑みかけた。
「反省しました?」
「した!猛烈にしたからもう無視しないで!!」
「はい。分かりました。ですから、床に座っていないでキチンとこちらにいてください」
「ちゃんとする!した!」
……うわあああああああ!なにこれ!俺は何を見せられたの?
今、俺は、目の前で何を見せられたの??雅さん受け?いやいやいや、これワンコ攻めでしょ!!?俺今までこのジャンルハマったことなかったなかったけどワンコ可愛いな!
夜とかベッドでいちゃいちゃしてワンコ攻めの頭なでなでしちゃうんでしょ??
控えめに言って、尊い。
俺の叔父さんだけど……
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