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愛しい日々のメロディ
【継side】
創の指先から弾かれるメロディラインが好きだ。ふわふわしてるのに、でもしっかりとした音を奏でる。
今週末にコンクールを控える創は、朝からずっとピアノの前から離れない。大好きなプリンにも手を付ける事なく、ただひたすら音を紡ぐ。
そんな創を適度に休憩させて、飯を食わせんのがオレの役目。
「創、そろそろ昼飯食って、少し休憩しろよ?」
「うん………もうちょっと……」
ダメだな、聞いてない。譜面から視線が動いてないし、声が上の空だ。
あーあ、しょうがねえな。
「創、おしまい」
「んっ…!」
創の横に立ってくいっと顎を掴むと、その唇に食らいつく。その瞬間に音が止まり、力の抜けたそこから舌を捻じ込んだ。
戸惑う舌を絡め取る。ゆっくり擦り上げて、吸い付いて。
そっと離れれば、鍵盤に置かれていた指がオレのと重なっていた。
「…そろそろオレにも構ってくんねえ?」
あ、つい本音が出てしまった。
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