346 / 507
午前二時のコール
****
「やだ、行きたくない」
「はあ⁉︎何言ってんだよこのバカ!」
「やだっつったらやだ!」
夏休みのとある金曜日、創から連絡を受けた大介とジャスティンが、駄々をこねる継をなんとか連れて行こうとしていた。
今日から二泊三日の合宿。といっても体育館にマットを敷いての雑魚寝だけれども。
「なんで今年は二泊三日なんだよ、去年は一泊だったから行ったのに」
「継、そんなわがまま言わないの。ね?」
ソファに膝を抱えて座る継を創がふわりと抱きしめて、くしゃくしゃと髪を撫でる。
顔を上げた継の額と自分のそこをコツンと合わせ、にっこり微笑んで囁いた。
「 」
「よし、行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい、気を付けてね」
三人の背中を送り出して、ため息を一つ。
「まったく、しょうがないなあ」
ともだちにシェアしよう!

