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午前二時のコール

**** 「やだ、行きたくない」 「はあ⁉︎何言ってんだよこのバカ!」 「やだっつったらやだ!」 夏休みのとある金曜日、創から連絡を受けた大介とジャスティンが、駄々をこねる継をなんとか連れて行こうとしていた。 今日から二泊三日の合宿。といっても体育館にマットを敷いての雑魚寝だけれども。 「なんで今年は二泊三日なんだよ、去年は一泊だったから行ったのに」 「継、そんなわがまま言わないの。ね?」 ソファに膝を抱えて座る継を創がふわりと抱きしめて、くしゃくしゃと髪を撫でる。 顔を上げた継の額と自分のそこをコツンと合わせ、にっこり微笑んで囁いた。 「 」 「よし、行ってきまーす!」 「行ってらっしゃい、気を付けてね」 三人の背中を送り出して、ため息を一つ。 「まったく、しょうがないなあ」

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