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かっこいい

「………ばかだろ、創」 「えっ?ン、ぅ……ふあ」 継の顔が突然視界から消えたと思ったら、深いキスで継が上から載し掛かってきてるんだとわかった。 貪るように舌を絡めてくるのに、頬に添えられた手はとても優しくて。 「…っはあ、けえ…?」 「ったく、マジで可愛いな」 唇を離して、ぺろりと舐めるその仕種に見入ってしまう。 いつもは可愛い弟だけど、こういう時はものすごくかっこよく思うのは、まあ惚れた弱みというかなんと言うか。 「何度も言ってるけど、創はオレの。オレは創の。ずぇーんぶ!」 「…ん、わかってる」 逞しい背中に手を回して、胸板に擦り寄ると、ほんのりボディーソープと継の匂いに包まれて、なんだか幸せな気分になった。 「わかってる、けど…このまま閉じ込めちゃいたいな」 「なんだよそれ…超可愛い嫉妬だな」 ニッと笑う継にこの気持ちを伝えたくて、そっと唇を重ねた。

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