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甘く溶けるキスは蜂蜜色

【継side】 腕立てをするオレの腰に跨る創を落とさないように、細心の注意を払って腕を曲げては伸ばす。 時折きゅっとTシャツを握ってくる。くっそ可愛いな。そのままぺたっと背中に覆い被さって、後ろから抱きしめられた。 「えへへ、ぎゅー」 「っ!」 なんだこれ、超可愛いんですけど!背中にスリスリしてきた! 不覚にもドキドキしながらゆっくり床に体を預けて、そっと背中にいる創の髪を撫でてやる。あ、おとなしくなった。 「ねぇ継、キスしたい。だめ?」 「ンなわけないだろ、ほら」 こっち、と床をこんこんと指先で叩くと、すぐに背中に感じていた創の体温がなくなる。それが寂しいと思った瞬間には隣にくっついてきてくれて、二人で床に並んで横になった。 柔らかい頬を包み込むようにして、そっと唇を合わせる。 「創、ぎゅーは?」 「する。して?」 じっと見上げてくる創の背中に腕を回して引き寄せて、また唇を合わせる。今度は薄く開いたそこから舌を差し込んで創のと絡めると、すぐに甘い声が聞こえてきた。 吐息ごと全部奪い取って、オレの腕の中でだんだんと蕩けていく創をぎゅっと抱きしめる。「っん、ふ…」と身じろぐ創の髪を撫でて、ゆっくりと唇を離した。 とろんとした目で見上げてくる。あーくそ可愛いなおい!天使か! ふわりと微笑む創がもうほんと可愛い。やばい。オレの顔と同じだとか嘘みたいに可愛い。 柔らかい創の唇をぺろっと舐めたら、蜂蜜みたいに甘かった。

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