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二人でデート
「おまたせっ、創っ!」
人混みをかき分けて、創の元へと急ぐ。
オレが声をかけた瞬間に、すげぇ嬉しそうに笑ってくれた。マジ天使だ!
「ありがとう、継。うわぁ、すごいね、おれが欲しいのよくわかったねー!」
持ってきたトレーをテーブルに置いて、オレも創の向かいの席に座った。
真正面から創を眺められるから、いつでも視界に創がいる。かなり幸せだな、この席。
「そりゃあオレの創だし、そんくらいわかるって」
「ふふ、ありがとう」
はにかんで微笑む創が可愛くて可愛くて可愛くて(エンドレス)
ついいつもの癖で、ポテトを創に差し出した。
あ、やべ、ここ店じゃん!とか思ったけど、躊躇いもなく創はあーんと口を開けて食いついた。
可愛い!!!!
大介や他の友達が何かくれる時は、手で受け取って自分で食べるんだけど、こうやってするのはオレにだけ。
なんか、やっぱオレって創にとって特別なんだよな、とか思う。
しはらく他愛もない話をしながら食べ進めると、不意に創の手が伸びてきた。
何?と口にする前に、創がオレの唇をなぞり、そしてぺろりと赤い舌を見せてその指を舐めた。
「ケチャップ付いてた」
「え、あ、うん」
こういう無意識にお兄ちゃんなとこが正直困る。襲いたい!食いたい!可愛い!
そんなオレの葛藤なんか知らないんだろうな、にこにこ笑って可愛いっての!
なんかオレばっかこんな好き好きオーラ出してて悔しいから、ポテト差し出したらぱくっと食いついた。
くそっ、可愛いんだよ創っ!
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