130 / 507
まだ傍にいてよ
【ジャスティンside】
前を歩く双子の姿が見えなくなってからしばらくして、オレ達も家の前まで辿り着いた。
離れ難くてゆっくりと歩いたなんて、かっこ悪いからダイスケにはsecret.
「…え、と…じゃあ、また」
俯いてくるりと背を向け、一歩踏み出すダイスケ。
ああ、このままここで別れるのか。もっと一緒にいたい。
そう思ったら、勝手に腕がその体を引き寄せていた。
「ダイスケ…まだ傍にいてよ…」
耳元で囁くと断れないのを知っていたから。
真っ赤になった顔がこくりと頷いてくれたのを確認して、そのまま再び歩き出す。柄にもなく緊張していたのか、握り締めた手のひらは気温のせいだけではない汗をかいていた。
特に何を話すでもなく、ただ足を進める。
ゆっくり歩いて行くと、わりと大きな公園が見えて来た。ここは双子やダイスケが、小さな頃からよく遊んでいたんだと笑いながら教えてくれた。
日の落ちた公園は、もうすっかりひと気がなくなっていた。
休日なら芝生でピクニックがてら家族連れが遊びに来そうだ。そんなところに、二人並び足を投げ出して座る。
誰もいないのをいい事に、ダイスケの手に自分の手を重ねてみた。一瞬ぴくりと反応したものの振り払われる事もなかったので、そのままきゅっと力を入れて握ってみる。
「…ん?」
「………キス、していいか?」
「おま…今それ聞くか…」
返事と一緒に吐息を飲み込むように唇を塞ぐ。確かめるように触れたそこはとても柔らかくて、離れたくない。
もっとダイスケに触れたくて、とんとんと唇を突つくと、おずおずと開かれる。ゆっくりと侵入して奥にいるダイスケの舌を絡めると、ぞわりと体が震えるのがわかった。
「う、んン…っは、…」
「はあっ、ダイスケ…」
空いた片手でシャツを掴んでくる。
紅い頬、濡れた瞳。
熱をもった体。
「ん…止めんなよ…」
I am troubled he is too cute…
ともだちにシェアしよう!

