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愛おしさの代償に苦しさが
【ジャスティンside】
「ヘタレ、根性無し」
その日の夜。夕飯を食べている時に昼休みの話をしていたら、いきなりケイが「お前ちょっとそこ座れ」と言い出したので、リビングの床にセイザ?させられている。痛い。
「そこはグッと押すとこだろ!そのままヤれよそこで!」
「しかし、怖い想いをさせたくない…」
「アホか!それ以上に気持ち良くさせりゃいいんだよ!」
「…初めては痛いと聞いた」
「そりゃお前のテク次第だろ」
「うっ、まあ、そうだが…」
「あいつがオッケー出す頃には、お前もう帰るじゃねーか!」
「……連れて「行けるかボケ!」はい…」
「まあまあ、継も落ち着いて?」
苦笑するソウがケイの髪を撫でて間に入ってくれる。助かった。
怒りの治まらない表情でぽんぽんと自分の膝を叩くケイ。苦笑しながらも素直にそこへ収まるソウ。それに後ろから抱きついて、じっとこちらを見下ろしてくるケイ。
「好きなやつが自分の事好きでいてくれてんのに手ぇ出さないとか、お前それ男としてどうなの?」
まるでオレに見せつけるかのようにソウの首筋にキスをしながら、二人の指が絡まる。
片手がソウの服の中に入ろうとしたところで、やんわりと「ちょっと調子に乗りすぎだよ?」とソウがそれを止めていた。
「まあいいんじゃない?それだけ大ちゃんを大事にしたいって気持ちは強いんだろうし」
「…あいつ泣かせたらマジで殺す」
「ああ、もちろんだ」
好きな気持ちが積み重なるほどに、自分を抑えるのが辛くなるんだろう。
けれど、いつかきっとYesと言ってくれるまで待つと決めた。
でも、kissはしてもいいよな?
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