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貴方だけに従うと誓おう

【ジャスティンside】 しまった、早まった。 恐らく、いや、きっと、こういった経験はないだろう。キスの反応でなんとなく想像していた。 だからこそ慎重に、丁寧にしなければいけなかったのに、つい手を出してしまった。 かたかたと震えながらシャツを握る手のひら。違う、こんな事させたいんじゃない。怖い想いをさせたいんじゃない。 「…ごめん」 「ダイスケのせいじゃない、な?」 「…うん」 「ちゃんと、気持ちが体に追いつくまで待つから…」 いつもより小さく見える体を抱き寄せて、そっと髪を撫でた。 どくどくと煩い鼓動が聴こえてしまったら、呆れられてしまうだろうか… 自制が効かないくらい、ダイスケが好きなんだと自覚した。ダイスケが大事な存在なんだと改めて感じた。 だから、ダイスケの心と体の準備が出来るまで待とう。

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