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昨日よりきみに近づけたこと
「ヘタレ」
「ジャスティンがこんなに奥手だと思わなかったな」
「アメリカ帰れ」
「それまでにはけじめ付けてね?」
右と左から交互に責められて、どんどん小さくなっていくジャスティン。
結局あのあとは二人で着替えてベッドでゴロゴロしながら、バスケの事とか俺の進路についてとか話してた。そしたら双子が帰って来たので出迎えたらこれだ。
ソファに座る双子の前で正座して説教されてる。それを横目で見ながら、冷蔵庫から勝手に牛乳を出してグラスに注ぐ。キッチンのダイニングテーブルについて座って続きを他人事のように眺めた。
「なんのためにオレらが家空けたと思ってんだよ!」
「それは、まあ…ゴメンナサイ」
「罰として明日はお前らどっか行け!家にいんな!」
「継、素直にデートしといでって言いなよ」
苦笑する創に手招きして呼び寄せ、後ろからぎゅっと抱きしめてる。あ、いいな、俺もして欲しい。でもそんなん言えるか。
なんだかモヤモヤした気持ちと一緒に牛乳を飲み干してグラスを置く。ちらりとジャスティンの方を見れば、ぱちっと視線が合った。手招きされる。
いやいや、用があるならお前が来い。
そんな俺の気持ちを察したのか、こちらへ歩いて来た。
「ダイスケ、明日はデートしよう」
「はっ?なに言って…」
「デート、したい。イヤか?」
後ろからぎゅっと抱きしめてきて、いつもより少し低い声で耳元に囁く。思わずびくりとしてしまったのに気付いたのか、優しく髪を撫でられた。
ああもう、こうされると断れないの知っててやってるんだ絶対。
「…そんなにしたいならしてやってもいい、で、デート、くらい…」
「サンクス!」
大げさに喜んでみせると、頬にキスしてきた。明日外でやったら殴ってやる。
ああ、それくらい近くにいるんだと、今更やっと気付いた。
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