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鼓動の早さ
【大介side】
唇に触れたのはほんの数秒。でも、もっと長く感じた。
ただ触れ合わせただけなのに、心の奥が暖かくなって、離れ難くなる。
「…I love you」
唇に直接伝えられたその言葉。そこからジンジンと震えて、全身を巡って心臓に還る。
離れるのと同時にそっと瞼を持ち上げると、目の前には嬉しそうに微笑むあいつがいた。
その顔で、その声で囁かれると、ドキドキして仕方ないんだ。
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