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可愛いお馬鹿さん
【創side】
「わっ、見た??今キスしたーっ!」
「見たって、同じもん見てたろ?」
あ、どうも、創です。継に後ろからぎゅっと抱きしめてもらいながら、自販機の影から覗いてました。
大ちゃんてば、ほんと素直じゃないよねぇ。でもきっとそこが可愛くて堪らないんだろうな、ジャスティンは。
だって、おれも継が大好きだから分かるんだよね。
「なあなあ、あいつらいつヤると思う?」
「うーん、大ちゃん次第だと思うけど…」
球技大会にテスト、それに毎日部活で大ちゃんは特別トレーニングがきついみたいだから、夜はへとへとだろうし。
夏休み?でも焦ってほしくないなあ。
「ジャスティンて何気に優しいからね、無理矢理しないよね」
「あー、そうだよなあ…」
「ひあっ、ちょ、継??」
ちゅ、と首筋に唇の感触。お腹の前に回された継の手のひらが脇腹を擽るように撫でてきた。
あーあ、あの二人に刺激されちゃったのかな?
「継、だーめ。ね?」
「ちぇーっ、流されてくれないか」
「ふふ、残念でした」
継の腕の中でくるりと向きを変えると、拗ねたように尖らせた唇に触れるだけのキスをして抱き付いた。
流されるような馬鹿じゃないって知ってるよね?
でも、それを知ってて流されないって落ち込んじゃうような、ちょっとお馬鹿なとこも好きだよ。
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