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『季節をください』

「おーす!はよ」 「んー、はよー」 今日も俺は何も変わらず登校する。 あの余命宣告から1週間がたった。 あの後もう一度親と病院に行き、 これからを決めた 親は泣き崩れながら俺の言葉を聞き、 それに俺はただ答えていった。 ──余命半年は短い。 1年もない。 余命通りなら今年の冬に死ぬ。 高校を卒業出来ずに、春を迎えずに死ぬ。 俺がどう足掻いても死ぬ。 俺だって泣いた。 嫌だと思った。 余命宣告から3日は整理がつかなかった。 無理に決まってる。 死ぬなんて言われたんだ。 けど、 「おはよう朱寧」 「おはよ、柚葉」 柚葉が俺の思考を止めた。

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