44 / 47

Epilogue

【side柚葉 】 「久しぶり、朱寧」 朱寧が死んでから数年が経ち、俺は20歳になった。 今日は俺の誕生日…… 俺は、この日に毎年命日とは別にお墓参りに来ていた。 俺が成長して元気にやっていることを伝えるため。 誕生日なら誰にも邪魔されることなくここに来れる いつものように話しかけながらお墓を掃除し、新しい茜色の花を供えて帰ろうとすると、お墓の管理人が後ろにいて、ニコッと笑った。 「貴方が柚葉さんですか?」 「はい、柚葉ですが…」 すると、管理人さんは 「これは、貴方宛てのものです。受け取り下さい」といって、黄色の封筒を渡してきた。 俺が受け取るのを確認すると、管理人さんはまたニコッと笑って消えていった。 「手紙?」 そう思ってよく見ると……

ともだちにシェアしよう!