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「なんで……っ」
何度も見たことのある字だった。
見た目の柄には合わなく、とても綺麗な字。
この字は間違えるはずのない
「朱寧」
早く開けたいのに、手が震えてなかなか開かない。
かと言って、乱雑にしてしまうとやぶれてしまう。
やっと、開けた封筒には一枚の便箋が。
そこには俺の20歳の誕生日を祝う言葉と、馬鹿みたいな朱寧の誕生日プレゼントの希望と、約束。
「こんなの……出来すぎだろ」
俺が20歳の誕生日に、お墓参り来てなかったらどうしてたんだよ。
フッと笑ってしまう。
だが、読み進めていけばいくほど、それは消える。
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