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ポロッと涙が零れる。 流れ出した涙はとめどなく溢れて、流れ続ける。 その一枚の便箋を優しく触れるように抱きしめる。 「朱寧」 ほんとにお前は。 あの日朱寧が最後に言った言葉。 俺と交わした約束。 「覚えてるよ……忘れるわけない」 ────『幸せになれよ』 「愛してるよ、朱寧」 【君色の季節】END

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