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 俺は身に付けているものを歩きながら脱ぎ捨てていき、裸になった。  ナイトガウンを着て立つ目の前の彼の、隆起した胸へ、肌触りの良い布の上から、ひたと両の掌を当てて背伸びをする。そして、唇を触れ合わせた。  啄む様な口付けを繰り返す傍ら腰紐を解き、(はだ)けた素肌に触れると、手をゆっくり這い上がらせてガウンを剥いでいく。床に落ちるその音と、晒された裸体が官能を擽り、吐息を零す。  月光に照らされた白い首筋を撫で、洗練されたボディラインを指先でなぞりながら、鎖骨から胸筋、腹筋へとキスを注いで腰を落としていき、両膝を突いた。  美しく盛り上がった大腿筋の間、性器など、同じ畜生のものとは思えぬ、ひとつの芸術品であるそれを掬い上げ、愛を誓って口付ける。それから上目遣いに舌を這わせ、裏筋を辿る様にゆっくり舐め上げると、頭部に上唇を宛てがい、首を先で柔らかく抉って刺激した。  俺は宛ら主人に尻尾を振って欲しがる犬。唾液を垂らし、睾丸を優しく撫でて揉みながら彼のものにしゃぶりつく。固く反りはじめたそれの裏に舌をしっかり当て、唇を窄め、深いストロークで顔を前後させた。  手入れされた綺麗な茂みに鼻が付く度、ボディソープだろう、フワリ香る薔薇と、対称的な雄の味が堪らない。疼く自身のものの頭を弄り、先走りで濡れた指を、口淫した儘交接器の代わりとなる場所へ押し入れた。  1本のその腹で、まだ閉じている門を周回して解し、2本で開く。そして、3本、4本と拡げていく。受け入れ態勢が整うと、こちらも準備万端な、口の中で立ち上がるものを、吸い上げる様にして離す。  俺達に会話は無い。  ベッドに腰を下ろす彼の、綺麗な脚の筋肉を撫で、その間に跪き、ゴムが入った袋を口で破って開ける。そこに舌を差し入れ、中身を上に乗せ、破らないように先端の空気を抜き、目の前で優雅に屹立して天を仰ぐ頭に輪を通した。口淫と同じく唇を窄め、巻き下ろしていく。最後は指を使って根元迄装着すると、静かに横になる彼の上に跨り、自分で尻を左右に掴み上げ、欲しがるそこを焦らす様に、ゴムに包まれた頭に擦り付けた。目を閉じ、首を反らせながら、小さく喘ぐ。そして、腰をゆっくり沈めていった。  彼が、俺の中に入ってくる――躰を、声を、悦びに震わせ、深く挿入する。自身のものを握り、尻を揺すった。軈て上り詰める絶頂を、彼のものの首をキュウと締め、声を高らかに上げて迎え、精液を躰に浴びる。  うっすらと見える暗い天井を、恍惚と息を吐いて見上げ、繋がった儘、乱れた呼吸で彼の逞しい胸を、掌で這う様に撫でた。付いて見る見る広がる俺の精液を舐め取り、乳頭を舌と指の先で愛撫する。  嗚呼、と思う。  愛する彼と人知れず契を交わす、この時間が永遠であれば良いのに。

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