「ほごぉ！」 一気に口内を限界まで押し広げられた桃太郎は、潰れた悲鳴を上げました。顎はもうこれ以上少しも動きそうになく、噛まないように気をつけようにも、どうしても歯が平次の摩羅の上下に当たってしまいます。 平次は歯に敏感な表面を削られるのが心地よいのか、喉奥を突くのを好んだ弥助とは異なり、押し込んだ摩羅を引き抜く動きが好きなようです。濃い繁みに桃太郎の鼻が完全に埋まるまで押し込んで、ずるずると引き、摩羅が口から出てしまうぎりぎりのところでまた押し込んで引くのを繰り返しておりました。 口を隙間なく太い摩羅で塞がれているため息がつけず、桃太郎は涎を垂れ流し、辛うじて鼻で呼吸をしております。 平次は気持ちがいいようで、顔が積荷の上に出ているにも関わらず、「おぉっ　若様っ　もっと吸ってくだせぇっ　若様っ」と興奮しきった声を上げて腰を動かします。 人通りがあまりないとはいえ、真っ昼間の往来です。隠れ切ることのできない積荷の裏手で、褌で後ろ手に縛られ、むさくるしい人足の摩羅を咥えて己も嬉しげに摩羅を勃てているこの姿を誰かに見られたらと思うと、触ってもいないのに己の摩羅からじわりと汁が滲み出すのを感じました。このまま扱いて甘露を吐き出したいのですが、後ろ手で縛られて果たせません。そのもどかしさが、桃太郎を更に追い込みます。 己の快感はどうにもできずに燻(くすぶ)っているのに、男の欲望にだけ奉仕させられている状況は、桃太郎を予想以上に興奮させていました。 興奮から神通力は一気に高まり、口の中で平次の摩羅が膨張します。往来だというのに平次は大声で「出すぞっ　子種を出すぞっ　飲んでくだせぇっ」と切羽詰った声を上げました。 桃太郎は後ろ手に縛られて子種を無理やり飲まされている自分の姿を想像し、たまらない気持ちになります。もどかしく足を擦り合わせつつ、頬を窄めて摩羅を思い切り吸いました。 どぷどぷどぷどぷっ。 ありえない量の子種が、喉に一気に流し込まれてきました。まさに栓が外れたといった様子で、大量に溢れ出してきます。 これまで吸った摩羅はどれも口の中にびゅびゅっと子種を飛ばしてきましたが、平次の子種はまるで量が違っていて、しかも長らく溜め込んでいたのか、どろりとしていて簡単には飲み込めません。 口を閉じられず舌も押しつぶされている桃太郎は、喉だけを使って必死で子種を飲み込みますが、全く追いつかずにおりました。 「ごっ……ごがっ……」 不細工な声を漏らし、涙と鼻水を溢れさせて己の子種を懸命に飲み込む美しい若君の様子に、出している最中だというのに平次は更に興奮し、もっと飲ませたいと掴んだ頭を強く引き寄せます。 散々走って汗まみれになった下生えの繁みに、若君の鼻が押し付けられて歪むのもたまりません。若君の口の中は熱く、今まで経験がないほど摩羅に力が漲るのを感じます。 平次は桃太郎がまだ喉を一生懸命鳴らして飲み込んでいるにも関わらず、狂ったように腰を振り、先ほどより更に多くの子種をどぷどぷと漏らしました。 「ごぁっ……んぶぅ……」 喉の動きだけではとても飲み込み切れず、子種は出口を求めて桃太郎の鼻へ逆流しました。鼻水で息苦しかったところへ、更に粘度の高い子種が大量に流れ込みます。桃太郎は息苦しさに痙攣しますが、平次は桃太郎の窮地に気づかず、だらだらと子種を出し続けながら更に腰を使いました。 もういつ何度達したのかわからぬほど、どぷりどぷりと何度も子種を出している最中に、平次は掴んだ頭の重さにはたと気づきました。その時には既に、桃太郎は口の端と鼻から大量の子種を垂れ流し、白目を剥いて動かなくなっておりました。 慌てて口から摩羅を引き抜きますが、噎(む)せもせず、呼吸をする様子がございません。真っ青になっておりますと、急に犬と猿がけたたましく騒ぎ始めました。見ると、路地から二人の男が現れ、こちらに向かってきます。一人は弥助、もう一人はみすぼらしい着物を絡げた見知らぬ若い男でした。 「兄ぃ、やっちまった！若様を殺しちまった！」 積荷の影から股間を剥き出しのまま飛び出してきた平次のただならぬ様子に、弥助も表情を変えます。駆け寄ってきた平次の摩羅は見たこともない程の太さに膨れ上がり、いまだに白い粘液をどろりどろりと溢れさせております。繁みは子種と唾液と思われる大量の粘液でべったり濡れて肌に張り付いているばかりでなく、毛の先から糸を引いて地面に粘液が滴ってすらおりました。一目見て、あの華奢な若君に無体を働いたことがわかり、弥助は激しく舌打ちをしました。 「わりぃが兄ちゃん、鬼ヶ島行きの話ぁ無しにしてくんな。おい平次！とっととずらかるぜ」 弥助は連れ立ってきた若い男を置いて踵(きびす)を返すと、往来の端に置いていた駕籠に走り寄ります。物取りも拐(かどわ)かしもする悪党といえど、人殺しの罪はさすがに身に余ります。 自分の摩羅に喉奥を突かれながら、興奮しきった様子で手遊びをしていた若君の姿を思い出せばあまりにも後ろ髪が引かれますが、ここは逃げるが勝ちです。 いまだに萎えない股間を丸出しにした平次と共に駕籠を担いで、すたこらさっさと逃げていきました。