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第16話

「オゥ!×××××××」 驚いた様子で何か叫んでいる黄鬼を他所(よそ)に、桃太郎は着物も脱ぎ去り、褌一枚の姿になってその場に両膝をつきました。 「鬼さん、私は桃太郎という旅の者。この島に鬼さんがいらっしゃると聞き、一目お会いしてみたいと思いここまで参りました。この通り、ひとつの刃もございません。どうか鬼さんもその刃物を置いて、私と友好を結んではくださいませんか」 身振り手振りも加えて話せば、意外と意味は通じたようです。しばし迷った様子の黄鬼でしたが、雉と刃物を地面に置くと、桃太郎と同じように両膝をつきました。両膝をついていても、桃太郎が立ち上がった時ほどの高さがあり、桃太郎は見上げる格好になります。 そして桃太郎の目の前には、粗末な布で隠された股間がありました。よく見ると、少々布がもこりと盛り上がっているようにも見受けられます。 ――はよぅあの布をめくってむしゃぶりつきたいものよ 待ちに待った鬼の摩羅を前にして、最早桃太郎の頭に恐怖など微塵もございません。しかし、下手をしてあの大きな手で張られたりなどすれば、たちどころに吹っ飛んでしまい無事ではいられないでしょう。 「鬼さん、私は本心から鬼さんと仲良くしたいのです。どうぞまず、その手に触れさせてはいただけませんか」 おずおずと差し出された鬼の手は、五本の指の先には爪があり、大きさの他は人と変わりがないように見えます。ただ、指の関節の辺りから手の甲、そして腕にかけて、やはり薄金色の毛が渦を巻いております。 桃太郎がその大きな手に自らの手を重ね、両手で包み込むようにして揉みますと、鬼の赤ら顔が更に赤くなったように見えました。次いで、その大きな手に頬を摺り寄せ、上目遣いで見上げますと、鬼の顔にははっきりと赤みが増し、厚い唇も興奮したように半開きになったのが見て取れました。 ――いける! 確信した桃太郎は、上目遣いで見つめたまま、頬を摺り寄せていた鬼の手をとり、中指の爪の先に口付けました。そしてそのままちろちろと指先を舐め、吸い、そのままゆっくり頬と唇の力だけで指を吸い上げていきます。 鬼の中指は太くて長く、指一本だけで猿や犬の摩羅を圧倒しています。少し埃っぽく、根元まで飲み込むと薄金の毛が口の中でわしゃわしゃとしましたが、指でこれほど大きければ摩羅はどれほどと思うと、指を吸っているだけで桃太郎も興奮してきます。 その興奮は神通力となって指先から鬼にも伝わり、鬼も指を吸われながらはぁはぁと荒い息をつき出しました。 「モモタロサン コレガ ユウコウヲ フカメル デスカ?」 明らかに戸惑っている様子の鬼に、「そのとほりです。ほれが友好のあはしです」と指をしゃぶったまま答えます。そして両手で毛むくじゃらの腕をねちっこく擦ってやると、目の端に鬼の股間の布が盛り上がったのが映りました。 どうやら雄の鬼もこういう部分は人の男とあまり変わらないようです。とはいえ権座という苦い敗北の記憶もありましたので、桃太郎はできるだけ鬼が興奮するように、心を籠めて指をしゃぶりました。 鬼は口の中で何事かをもごもごと唱えながら、明らかに盛り上がった股間を片手で覆い隠すようにしております。摩羅は勃ててなんぼと思っている桃太郎は、鬼のその恥じらうような行動に不満げに鼻を鳴らしましたが、己の手管と神通力がこの大きな鬼の摩羅を勃てて恥じらわせていると思えば乙なものです。 空腹は限界を訴えておりましたが、旅の本懐を前に胸は高鳴っておりました。 「鬼さん、私がもっと近づくことを許して下さいますか?」 指から口を離し、はぁっとため息交じりに尋ねると、鬼は戸惑いながらもこくこくと頷きます。桃太郎はうっとりした表情のまま立ち上がり、両膝をついた鬼の肩に手を置いてぐっと身を寄せました。 少し獣に似た雄の臭いが鼻孔をくすぐり、桃太郎はますます興奮してきます。剥き出しの毛深い胸に両手を置き、そのままするすると下へ辿っていくと、赤らんだ皮膚の下で腹の筋肉がびくりびくりと動きました。 桃太郎ははぁはぁと抑えきれない興奮に喘ぎながら、遂に鬼の股間を覆った腰布にたどり着きます。 そして、自身も興奮で摩羅を勃たせながら、鬼の腰布を一気にばっと捲り上げました。

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