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蒼い純情 10

「小太郎さんがそんな顔をするのも見たくないし……もう、いいです。今日だって本当は僕とこんな所に来ている場合じゃないでしょう?」 「は?!なんだよ、それ。さっきもドタキャンがどうとか言ってたし……おまえ何が言いたいんだ?」 淡々と流れる空気と波音に混ざる星川の声はやはり寂しげで、加えてどこか言葉の端々に棘が見え隠れもする。 紡がれる言葉の端々に感じられる諦めにも似たそれは一体なんなのか…… 「あのさ……」 「一緒に」 「は?」 「一緒に行くんでしょう?」 「は?どこに?」 「桐谷先輩と……海外、」 「は?!」 どうして洵也が出てくるんだよ。 しかも、 「ちょっと、待て、おまえ……」 「すいません、僕も昨日化学室、行ったんです。」 やっぱり……あの影は星川だったのか。 「それで、小太郎さんと先輩が話してるの聞いてしまったんです。」 「マジか……つか、どこから?」 「先輩が、小太郎さんをふった真相の頃にはいました。」 最悪だ…… 全部じゃねーか。 あ、てことは、 俺、あの時…… 「星川?あのさ……」

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