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第7話
「もっと欲張れよ。
そんなちっぽけな幸せなんていくらでもやるよ。だから……」
ぎゅぅぅと、抱きしめる力を強くされる。
俺も次の言葉を待って、その力に応える。
「もっと大きな幸せやるまで……って、違うか。
大きな幸せも、ちっぽけな幸せも……
すべて賢人にやるから、俺から離れるなよ」
「ふふ、何それプロポーズ?」
「こんな言葉プロポーズにしてたまるか。
そん時はもっとちゃんとした言葉やるから」
さっきの言葉だけで、嬉しくて泣きそうなの我慢してるのにな、俺。
これ以上とか幸せで死んじゃいそうだよ。
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