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第1話
忙しい事を理由にこれまで参加してこなかった高校の同窓会に何故参加してしまったのか。
「多神。お前、まだ俺の事好きだったりするのか?」
何の話だと笑って流せばよかったのに、そうしなかったのは初恋の続きを期待したからだろう。
百八十以上の身長に今も空手で鍛えている筋肉質な身体。顔面凶器と言われるほどの厳つい顔は年齢を重ねた分凄みを増している。
そんなおっさんがノーマルなあいつに興味を持って貰えるだけで奇跡に近い。
一度でも抱いて貰えるなら理由は何でもいいと、バカな事を考えたのが悪かった。
「ハメ撮り写真バラ撒かれたくなかったら……。分かるだろ?」
セックスの余韻に浸る間もなくそう言われ、俺はただ頷く事しか出来なかった。
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